HULFTが持っているファイル転送ソフトに最も必要な機能とは?
ファイル転送を行うにあたって最も大切なこと。それは
ファイルが無事に相手に届き、正常な状態で引き渡せる事
になります。
ファイル転送を行った結果、
データ内容に欠落があったとか、一見すると正常に通信ができたように見えても実は壊れていた。
なんて事象が発生すれば、ファイル転送機能としては致命的ですし、業務に多大な影響を与える事になります。
FTPやSFTPというのはデータが送受信できた事は保証していますが、ファイルの整合性については保障されていない為、
ファイル転送した後にはチェックサムによる確認を行うか、更にファイルのやり取りを行う事で整合性を確かめるといった処置が必要となります。
しかし、HULFTはファイル転送前後の整合性を確認する機能を保持している為、ファイル転送が完了すれば必然的に正常なデータが届いている事が保証されます。
これだけでもHULFTを利用する価値があるというものです。
HULFTとFTPの機能差
上述した大きな違い以外にもHULFTとFTP・SFTPには以下のような機能の違いがあります。
大まかに課題になりそうな事項に関する機能面をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
機能 | FTP | SFTP | HULFT |
転送暗号化 | 不可(平文による転送) | セキュアシェルによる暗号化 | 複数の暗号化方式から選択可 |
通信利用ポートのデフォルト値 | 20番ポート 21番ポート | 22番ポート | 30000番ポート 31000番ポート 32000番ポート |
認証方式 | パスワード認証 | 公開鍵暗号方式 パスワード認証 ワンタイムパスワード | 接続許可リストによる認証 |
ファイル転送実行方法 | FTPコマンド実行 | SFTPコマンド実行 | HULFTコマンド実行 (utlsendやutlrecv) |
ファイル転送実行前後処理 | バッチやシェルによる作りこみが必要 | バッチやシェルによる作りこみが必要 | 前後処理を起動する機能あり |
特定ホストからの通信許可や 通信拒否 | ログインされないように対処する必要あり | ログインされないように対処する必要あり | 接続許可リストによるホスト制御やファイルID単位による接続制限が可能 |
ファイルの整合性チェック | チェックサムによる確認やファイル転送完了後の確認の仕組みを作る必要あり | チェックサムによる確認やファイル転送完了後の確認の仕組みを作る必要あり | HULFTプロダクトの中でファイル整合性を保証 |
文字コード変換 | 不可 (送受信後に別の仕組みが必要) | 不可 (送受信後に別の仕組みが必要) | 可能 (HULFTのオプション機能で可能) |
スケジューラ機能 | なし (タスクスケジューラやcronなど別途検討必要) | なし (タスクスケジューラやcronなど別途検討必要) | あり |
エラー通知 | OSのログに出力 (メール通知は単独では不可の為、別途設定が必要) | OSのログに出力 (メール通知は単独では不可の為、別途設定が必要) | ログ出力後、メール通知機能あり |
履歴管理 | なし (履歴管理する仕組みを別構築) | なし (履歴管理する仕組みを別構築) | あり (集配信履歴を管理、出力する機能あり) |
転送途中で切断された場合の 転送状態 | エラーとなり転送チェックポイントは覚えていない | エラーとなり転送チェックポイントは覚えていない | エラーとなるが転送チェックポイントを保持している |
リラン時の動作 | ファイルの先頭から再度転送開始 | ファイルの先頭から再度転送開始 | 転送途中から再開可能(先頭からの再転送も可能) |
転送ファイルの管理 | 管理する仕組みを構築する必要あり | 管理する仕組みを構築する必要あり | ファイルID単位による管理が可能 |
まとめ
HULFTとFTPの違いはいかがだったでしょうか?
なるべくわかりやすいように記載したつもりですが、もし不明な点があれば遠慮なく問い合わせしてみてくださいね。
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