基本設定で押さえておきたい自ホスト名~hulenv.confのmyhostnameを確認~
HULFTの基本設定で一番に押さえておきたい値がある。
それがmyhostnameという値。
この値、HULFTが独自にホスト名を持つための設定値となり、デフォルトではOSのホスト名を持ってくる。
自ホスト名という設定値としてHULFTのマニュアルでも説明されているのだが、この事実を知らないと接続相手とホスト名の話になったときにトラブルに繋がることもあるので気をつけたい。
通常はHULFTのホスト名としては上述したmyhostnameに設定されている値はOSホスト名だが、今まで触れたことないシステムの場合、誰かが上述した値を書き換えている可能性がゼロではないからだ。
そしてこのmyhostnameがどういった役割を持つかと言うと、相手先とのHULFT伝送をやりとりする際に認証に使っているという重要な役割を担っている。
HULFTを利用している人も意外にこの事実を認識していない場合があり、システムリプレースの際に考慮していなかったことから新システムで相手先との通信がうまくいかないといったトラブルを引き起こすこともあるので要注意だ。
先日筆者が担当した案件でも相手先が上述のmyhostnameの事を知らずに危うく変更せずにテストを迎えるところだった。
myhostnameの使われ方はHULFTのマニュアルにも明示的に記載がなく、お互いのホスト名を認識するといった記載しかないため要注意である。
更にmyhostnameを取り扱う上での注意点を以下にまとめておこうと思う。
hulenv.conf(hulenv.cnf)のmyhostnameを相手側HULFTの詳細ホスト情報へ記載してもらう
HULFTの自ホスト名は相手先のHULFTへ通知されるが、それをどこで認証しているのかと言うと
HULFTの詳細ホスト情報
という定義情報になる。
HULFT集配信定義を作成する際に必要となる情報だが、相手先のHULFT詳細ホスト情報に記載がないと集配信エラーとなるので要注意だ。
また詳細ホスト情報に記載する場合は大文字小文字を意識する為、相手先と自ホスト名が大文字小文字どちらなのかまで合わせるようにしよう。
HULFTメインフレーム版を扱う相手に対する自ホスト名のやりとりの注意点
上記でHULFTの自ホスト名は大文字小文字を意識すると記載したが、メインフレーム版の場合は大文字指定しかできず全て大文字で解釈される。
その為、自ホスト名が小文字だろうが大文字だろうがメインフレーム版では大文字として解釈する為、メインフレーム版HULFTの詳細ホスト情報への記載も大文字で記載する必要がある。
メインフレーム版の制約として覚えておこう。
メインフレームのhulenv.cnfにはホスト名の通知設定がある
更に注意をしておきたいのがメインフレーム版のhulenv.cnfにおける自ホスト名の取り扱い。
メインフレーム版の場合、大文字でしか登録ができないと上述したが、メインフレーム版HULFTが配信側になる際には、相手先へ自ホスト名を通知する際の大文字小文字を選択するオプションが存在している。
それが
HSTCHAパラメータ
HSTCHAがLだったら小文字、Uだったら大文字での通知となる為、相手先と合わせる必要がある。
大文字か小文字かを決定した上で相手先の詳細ホスト情報にホスト名を記載してもらうようにしよう。