SIerの役割とは?将来性はあるのか?本当にオワコンなのかを考える

Web系企業の台頭により、SIerと呼ばれる企業の人気に陰りが出てきて久しい現在。

最近では

「SIerって必要?」

「SIerはオワコン」

「SIerに将来性はない」

なんて声を聞くことが多くなりました。

古くからあるSIer企業がリストラを繰り返しているという現状も踏まえると

「ちょっとヤバいのでは?」

なんていう事を思っても仕方ありませんよね。

そこで本記事では

改めてSIerの役割を整理してお伝えし、SIerの将来性について考え、本当にオワコンなのか?というお話をしたいと思います。

SIerの役割はシステム開発導入全般

SIer=システムインテグレータの役割については以下の記事でも述べていますが、

「ユーザー業務を把握、分析し、ユーザーの課題を解決するようなシステムの企画、構築、運用サポート」

をトータルで行う事です。

[clink url=”https://itengneer-navi.com/sier-vendor-maker-se-chigai/”]

よってシステム開発を行う事だけが仕事ではなく、

ユーザー業務の把握、分析、ユーザー課題の解決といった

お客様業務のコンサルティングも含めて事業を進めていきます。

つまり、

SIerの役割というのはシステムを刷新する事が役割というわけではなく、

  1. お客様の業務内容を把握し、分析
  2. 分析した結果出てきたユーザー課題を抽出
  3. ユーザー課題を解決するシステムを提案
  4. システム開発プロジェクト着手
  5. プロジェクトの中で設計、実装、テストを実施
  6. 本番システムの利用開始
  7. 利用開始後のアフターフォロー

といった形で業務を進めていく事になります。

上記を見ていくとシステム開発に着手するまでに結構やる事があるという実態が見えますし、

開発プロジェクトのプログラミング部分についてはかなり後続のタスクになることがわかります。

特に大手SIerになるとこの傾向が顕著に表れており、

お客様のコンサルティングやシステム提案は大手SIer内のメンバーで実施。
システム開発プロジェクトが発足した時点で外注を含めたメンバー選定を行い開発着手。
更にシステム開発プロジェクトの実装フェーズに入ったらほぼ外注だけで進め、自分たちはプロジェクト管理だけ。

といった進め方をする事が多いので、当然のように技術力がつく事はありません。

世間でSIerでは技術力がつかない

と言われているのはこのためです。

SIerの役割としてはITコンサルや企画提案を行って仕事を作り、プロジェクト管理をする事であって
プログラムを組んで開発を行うわけではないからです。

世間一般が思っているイメージとは全然違う事をやる可能性が高いので、

プログラミングをゴリゴリと行って開発してやるんだ!!

と思っている人には向いていないので入るのはやめておきましょう。

SIerの将来性は運用ができるのかで変わる

では、SIerには将来性はないのでしょうか?

と言われると私は「業態が変わる事前提で将来性はある」と答えています。

これには理由があって、

1つ目はシステムの企画立案については絶対になくならない事
2つ目はクラウドの台頭がいくら進んでも、結局使うのはユーザーである

という部分がどうしても残るからです。

システムの企画立案はクラウドだからとか関係ない!

SaasとかPaasとか様々なクラウドサービスが出てきて、確かにシステム開発は簡単になりました。

でもね、システムを企画立案する際には当然最適解を出す必要があるし、

現状それを行っているのがSI企業です。

現状SIで開発してきたシステムは飽和状態になっており、
そこにクラウド技術が入ってきたため、現在はオンプレミスからクラウドへの移行が主流となっています。

しかし、

それらをどのように移行するのか?

移行してどうやって使うのか?

そもそも移行に適したシステムは?

といった部分を検討しなければなりませんし、それらを担っていく必要があります。

アメリカみたいに自社内で行う形で全ての企業が変更できるわけではないですし、

特にユーザー系SIと呼ばれている企業は自社内のシステム部門を子会社化しているだけだったりするので、

上述した役割を担う事になります。

運用設計や運用フェーズはユーザー次第の為、非常に難しい

開発の中で行うのってプログラムを作ってシステムを作り上げる事だけではないんですよね。

そのシステムをどうやって使うか?

とか

障害が発生した時にどうやって関係者に伝えていくのか?

機器交換とか業務のリカバリはどうするのか?

といった事を考えていかないといけないんですね。

例えば銀行のATMでお金を出金すると、当然銀行口座には出勤したお金を引いた残高が残ります。

これはATMで出金という結果をもって、口座データを更新する事で残高が決まってきます。

でもその口座データが更新できなかったら?
出金したという結果が口座データまで届かなかったら?
そもそもお金が出てこなかったら?

といった形で様々な部分で障害発生時の対応を考える必要があります。

障害に関わらずシステムの運用って非常に考えられている部分が多くて、自動化を検討するにも運用を設計できないと意味がないんですよね。

上述したように運用設計や障害設計、運用フェーズを一連で検討できる企業であれば生き残っていくでしょう。

そういった意味では独立系やメーカー系のSIerよりも

ユーザー企業のシステム開発から運用まで一手に引き受けているユーザー系SIerの方が

生き残る可能性は高いと言えます。

SIerはオワコンではないが現在の主流はWeb系

Free-Photos / Pixabay

現状SIerがオワコンというのは少々大げさで、SIerも現状に甘んじてはいないのでどんどんと新たな事に取り組むようになってきています。

また国や大手企業の事業に取り組むのもSIerが主なので、市場規模もまだまだ大きいです。

国や官公庁とやり取りできる企業は一定の基準を満たしている為、一定の売上を見込めますしまだまだなくなる事はないでしょう。

が、現状での主流はやっぱりWeb系企業

GAFAに代表されるIT企業はもちろんの事、

DropboxやTwtter、楽天、メルカリやクックパッド、LINEやマネーフォワード、freee

といった近年話題になる企業はWeb系企業と呼ばれるところばかりです。

どこの企業も自社サービスと呼ばれるものを持っており、サービスに課金して収入を得ている会社ばかりです。

システムを売るのではなくサービスを使ってもらって収入を得る

クラウド時代だからこそ台頭してきたサービスですが、今後もこういったサービスを開発する会社は増え続ける一方です。

また従来のシステムはお金がかかる事ばかりだった為、なかなか小さな個人店や個人では手が出しにくかったのが現状でしたが、Web系のサービスは月額コストも安いのが特徴。

ホームページ制作に代表される個人でもWebを持つ時代にはじまり、現在では個人でECサイトを持ったり、オンラインショップに出店したりとWebによる当たり前の範囲が広がっていっています。

Web系企業であれば、最初はベンチャー企業に入って小規模ながらに経験を積み、大きな企業へ転職したり独立したりと様々な選択肢をとりやすい現状があります。

SIerは従来の古き良き時代の名残が多く残っている為、まだまだ年功序列ですし新しい風を受け入れる風土が出来上がっていない企業も多いです。

よって、現在の主流に乗るのであればWeb系企業、古き良き時代の企業で国や大手企業の事業を手掛けたいなら従来のSIerがおすすめです。

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まとめ:SIer企業は決してオワコンではないが現状はWeb系が優位

SIerの役割から将来性までお話してきましたが、やっぱり現在の主流はWeb系という事でWeb系の話も出してみました。

市場規模はSIer企業の方がまだまだ大きい為、すぐになくなるというわけではありません。

SIer企業も現状の課題にはとっくに気づいていて、すでに対策は打っている状態ですが、Web系企業の勢いに現状ではやられてしまっている形です。

またSIer企業は企画、提案や管理業務が主流となる為、マネジメント能力を鍛えていきたい人にはうってつけです。

自分自身がサービス開発に携わりたいのか、はたまたマネジメントして巨大プロジェクトを動かしたいのか?

適正も考えて選んでいくと良いです。

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